ジェルネイルの持ちは約3週間~1ヶ月なので、お客様から「そろそろオフしたい…」「新しいデザインに変えたい!」という要望があればリムーバーでオフする必要があります。
そこで今回は、
- ジェルネイルのアセトンリムーバーについて
- リムーバーとクリーナーの違いについて
- ジェルのおすすめリムーバーランキング
- リムーバーを使ったジェルネイルの落とし方
など、ジェルネイルのオフに欠かせないリムーバーについて徹底解説します。
そもそもジェルのオフにリムーバーは必要?よく聞くアセトンとは?
ジェルネイルのオフに使うリムーバーは、コットンに含ませた状態で爪に乗せ、ジェルに浸透させふやかして落とすための溶剤です。
ネイリストなら当然知っていると思いますが、ジェルネイルのオフにリムーバーが必要なのは「ソフトジェル」のみです。
ハードジェルはソフトジェルに比べて強度が高いので、基本的にファイルやフィニッシャーで削ることしかできません。
そのため、
- ソフトジェルはリムーバーでオフする
- ハードジェルは削ってオフする
という違いを理解しておきましょう。
柔らかいソフトジェルはリムーバーを使ってオフしますが、お客様のなかには無理やり削ったり除光液で落とそうとする方もいます。
基本的にジェルは除光液ではオフできず、削りすぎはグリーンネイルなど感染症の原因にもなるので自宅でオフしたいというお客様にはしっかり注意喚起しておきましょう。
ジェルのオフに使うリムーバーの「アセトン」とは?
ジェルのリムーバーと聞くと、アセトン溶剤を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
基本的にジェルのリムーバーはアセトンの含有量が多いので、リムーバー自体をアセトンと呼ぶ人がいるほどです。
そもそもアセトンとは、水・油・樹脂にも溶ける蒸発性の高い物質のこと。
物を溶かす有機化合物の総称である「有機溶剤」に分類されており、アセトン自体には下記のような特徴があります。
- 物がよく溶ける
- 乾燥しやすい
- 安価で手に入る
このように、アセトンは安価で物を溶かすことができる物質なので、ジェルのリムーバー以外にもさまざまな用途で使用されています。
ジェルのリムーバーほどではないものの、アセトンはポリッシュの除光液にも配合されているので「マニキュアのオフに除光液を使ったら爪が乾燥した…」なんて経験がある人は多いのではないでしょうか。
濃度が高いアセトンは取り扱いの資格が必要ですが、ジェルのオフに使うリムーバーにはアセトン以外の成分が配合されているので誰でも使用することができます。
とは言え、ジェルのリムーバーは樹脂溶解力の強いアセトンが使用されているので、お客様のなかには乾燥や匂いが苦手…という人も多いです。
リムーバーにはアセトンが配合されていない「ノンアセトンリムーバー」「アセトンフリーリムーバー」もありますが、安価で買えるアセトンリムーバーより値段が高くなり、樹脂溶解力も極めて低いのでジェルネイルのオフにはおすすめできません。
リムーバーとクリーナーの違いは?ジェルをオフするときの注意点
ジェルネイルのリムーバーと聞くと「クリーナーやクレンザーとの違いは何?」と思う人もいるはずです。
そこでここからは、ジェルネイルのリムーバーとクリーナー・クレンザーの違いについて解説します。
結論から言うと、ジェルのリムーバーとクリーナー・クレンザーはまったく別のアイテムです。
そのため、配合されている成分が異なり使用する用途も違います。
基本的にクリーナーとクレンザーは同じもので、ジェルネイルをライトで硬化した際に残る「未硬化ジェル」を拭き取るためのアイテムです。
未硬化ジェルの拭き取り以外には筆に付いたジェルの除去などにも使われており、水だけでは落ちないジェルの掃除・拭き取りとして幅広く使用されています。
先ほど、ジェルのリムーバーにはアセトンが配合されていると言いましたが、クリーナー・クレンザーの成分はエタノール・イソプロパノール・水などがほとんどです。
そのため、クリーナー・クレンザーはドラッグストアにある消毒用エタノールでも代用することができます。
リムーバーとクリーナー・クレンザー、どちらもジェルネイルの施術やオフに必要なアイテムなので、それぞれの違いをしっかり理解しご自身にとって使い勝手の良い商品を揃えておきましょう。
リムーバーでジェルをオフするときの注意点
リムーバーとクリーナー・クレンザーの違いは理解できたと思いますが、リムーバーを使ってジェルをオフするときはいくつかのNG行為・注意点があるんです。
そこでここからは、リムーバーでジェルをオフするときの注意点を3つ紹介します。
注意点①火気のないところで使用する
リムーバーの主成分であるアセトンは蒸発性が高い物質なので、季節に関係なく引火性も高いということになります。
基本的にアセトンは生物に対する有害性が低いと言われていますが、常温でも気化しやすくマイナス20℃以下になると引火する確率がかなり高くなるんです。
そのため、リムーバーを使ってジェルネイルをオフするときは、必ず火の元・火気のないところで使用しなければなりません。
特に、自宅をネイルサロンとして営業している人は要注意です。
自宅のネイルサロンはタバコやキッチンのコンロなど、日常的に使う火の元には十分気を付ける必要があります。
ジェルネイル用のリムーバーはそれほどアセトン純度が高くない商品もありますが、お客様への配慮として引火の可能性があるものは施術場所から遠ざけておきましょう。
注意点②換気しながら使用する
リムーバーでジェルネイルをオフするときは、必ず換気しながら使用してください。
換気する理由は引火の予防だけではなく、アセトン特有の匂いを外に逃がすためでもあります。
アセトンの匂いが苦手というお客様は多く、長時間匂いを嗅ぐと吐き気・めまい・目のかゆみなどを訴える人がいるほどです。
初めてリムーバーでジェルネイルをオフするお客様には、ペンキなどの塗料や接着剤で気分が悪くなったことがないか確認しておくようにしましょう。
また、アセトンは空気よりも軽い物質なので比較的低い位置に充満しています。
そのため、自宅をネイルサロンとして営業している人は小さなお子様やペットなどご家族への配慮もお忘れなく。
注意点③使用後は保湿を行う
先ほど、リムーバーの主成分であるアセトンは乾燥しやすいという特徴があると解説しましたよね。
そのため、リムーバーを使ってジェルネイルをオフしたら爪や指をしっかり保湿しておきましょう。
キューティクルオイルやクリームで保湿すれば自爪の状態が良くなり、次に施術をしたときジェルが長持ちする可能性が高いです。
また、ジェルネイルの持ちは3週間~1ヶ月ほどなので、これ以上早いスパンでオフを繰り返すと爪や指の乾燥がさらに進んでしまいます。
早く新しいデザインに変えたい!というお客様もいますが、施術とオフの正しい頻度をカウンセリングでしっかりご説明し、潤いのある健康的な状態でジェルネイルを楽しんでもらいましょう。
100均も!ジェルネイルのおすすめリムーバーランキング3選
ここからは、ジェルネイルのオフにおすすめのリムーバーランキングを紹介します。
今回はネイルサロン用のリムーバーだけではなく、セルフでのオフにおすすめな100均のリムーバーも合わせて紹介するので、それぞれの特徴を見比べてみてくださいね。
おすすめリムーバー①PREGEL(プリジェル)リムーバー
品質・成分・原料にこだわったネイルブランド、PREGEL(プリジェル)のジェルネイルリムーバーです。
こちらは特にPREGEL(プリジェル)から販売されているカラージェルのオフにおすすめで、ネイリストからのリピート率も高く「爪が傷みにくい」という嬉しい意見があるほど。
容量は300ml・お値段は税込み1,980円になりますが、純国産へのこだわりが強いPREGEL(プリジェル)の商品なら納得のお値段と言えるでしょう。
おすすめリムーバー②ディアローラ アセトンリムーバー
ドラッグストアやバラエティーショップなど、身近な店舗で購入できるコスメブランドのディアローラより、アセトン100%の強力なジェルネイルリムーバー。
こちらはジェルネイルのオフはもちろんのこと、ネイルチップやスカルプチュアなど強力な接着剤を使ったネイルも綺麗に落とすことができます。
容量は260ml・お値段は税込み748円とかなりお求めやすいので、ネイリストだけではなくセルフネイル派の人にもおすすめできるリムーバーです。
おすすめリムーバー③セリア ジェルネイルリムーバー
ネイルアイテムが充実している100均のセリアには、ジェルネイル用のリムーバーが120mlで販売されています。
セリアのリムーバーは、なんと言っても100円というコスパの良さが大きなメリット。
ジェルネイルはネイルサロンだけではなくセルフでもオフできるので、コスパ良く自宅でジェルを落としたい!という人から圧倒的に支持されています。
また、セリアには「エナメルリムーバー」や「ノンアセトンリムーバー」など、ジェル以外のオフに使えるリムーバーもたくさんあるので、費用をかけずセルフネイル用品を一式で揃えたい人からも需要があるんです。
おすすめリムーバーを使ったジェルネイルの落とし方を紹介
ここからは、おすすめリムーバーを使ったジェルネイルの落とし方について解説します。
リムーバーを使ったジェルネイルの落とし方7ステップ
ジェルネイルの落とし方の手順は下記の通りです。
- 爪表面のジェルを少し削りリムーバーの浸透力を高める
- コットンにリムーバーを含ませ爪に乗せる
- アルミホイルを巻いてリムーバーを浸透させる
- 10~15分ほど放置
- 柔らかくなったらウッドスティックやプッシャーでジェルを剥がす
- ジェルが剥がせたらファイル等で爪の表面を整える
- キューティクルオイルやクリームで保湿して終了
ジェルネイルのオフのやり方を間違えると自爪を傷めてしまう可能性があるので、正しい手順を守りできるだけ爪に負担をかけないようオフしてください。
①爪表面のジェルを少し削りリムーバーの浸透力を高める
まず、爪表面のジェルを削りリムーバーの主成分であるアセトンの浸透を良くします。
そもそも、ジェルの表面はアセトンで溶けないので、ソフトジェルでも表面だけは削る必要があるんです。
このとき、ハードジェルのように全体を削らないよう注意してください。
②コットンにリムーバーを含ませ爪に乗せる
続いて、コットンにリムーバーをたっぷり含ませ爪の上に乗せます。
なかにはアセトンが原因で手荒れを引き起こすネイリストもいるので、気になる人は手袋をしたりピンセットを使ったりで対応しましょう。
③アルミホイルを巻いてリムーバーを浸透させる
コットンを乗せたら、アルミホイルを指全体に巻いてリムーバーを浸透させます。
指先が冷えているとジェルが溶けにくくなるので、冷え性のお客様や冬場の施術は暖房器具やカイロで手元を温めてください。
④10~15分ほど放置
リムーバーをさらに浸透させるため、アルミホイルを巻いたら10~15分ほど放置します。
⑤柔らかくなったらウッドスティックやプッシャーでジェルを剥がす
時間を置き、ジェルが柔らかくなったらウッドスティックやプッシャーで表面を削りましょう。
すべてのアルミホイルを一気に外すと、柔らかくなったジェルがまた硬化してしまう可能性があるので、アルミホイルは1つずつ外すようにしてください。
また、リムーバーの浸透が悪いときは新たなコットンに再度リムーバーを含ませ、もう1度同じ工程を繰り返しましょう。
⑥ジェルが剥がせたらファイル等で爪の表面を整える
ある程度ジェルが剥がせたら、ファイル等で爪の表面の凹凸をフラットに整えます。
⑦キューティクルオイルやクリームで保湿して終了
石鹸やハンドソープで手を洗い、キューティクルオイル・クリームで保湿したら終了です。
リムーバーの主成分であるアセトンが手に残った状態だと手荒れの原因になるので、爪の表面を整えたら念入りに手を洗ってから保湿してください。
サロンでもセルフでも!ジェルネイルをしたらリムーバーでオフしよう
今回は、リムーバーの主成分であるアセトンについて、リムーバーとクリーナー・クレンザーの違いについて、リムーバーでジェルネイルを落とすときの注意点などを紹介しました。
最近、ジェルネイルはネイルサロンの施術としてだけではなく、自宅で行うセルフネイルとしても人気が高まっています。
そのため、リムーバーの正しい知識はネイリストだけのものではなく、セルフでジェルネイルを楽しんでいる人たちにも必要であると言えるでしょう。
お客様やご自身の爪の健康を第一に考え、サロンでもセルフでもジェルネイルをしたらきちんとリムーバーでオフすることを意識してください。
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